絵本しかない本棚

こどもから大人までつい手にとってしまいたくなるような絵本の魅力をお伝えします。

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絵本は歌ってもOK?“歌い聞かせ”で広がる読み聞かせの世界とやり方のコツ

「絵本の読み聞かせは好きだけど、最近ちょっとマンネリ気味…」
「歌うのは好きだけど、絵本を“歌う”ってどういうこと?」
そんな方にぴったりなのが、歌い聞かせというスタイルです。

「読み聞かせ」と「歌い聞かせ」のちがいとは?

読み聞かせは、絵本をそのまま音読して、子どもに聞かせる方法。
一方、歌い聞かせは、絵本の文にメロディを乗せて“歌うように読む”スタイルです。

童謡絵本をそのまま歌う
簡単なメロディをつけて物語を歌ってみる
擬音語やリズムのある文を、自然に抑揚をつけて読む

読み方に正解はありません。
「こう読まなきゃ」というルールもないので、自由に“声を楽しむ”方法の一つと考えてOKです。

実は“昔ながら”の読み方のひとつ

歌い聞かせは、近年話題になってきたように見えますが、実は子守唄や昔話、手遊び歌などにもルーツがある自然な語りのスタイルです。

おばあちゃんが歌うように話してくれた昔話
お風呂や寝かしつけで歌って聞かせる子守唄

遊びながら声にリズムをつけて読む親子 “声を使って伝える”という意味では、歌い聞かせはとても人間らしい・感情豊かな表現方法とも言えます。

 

 

歌い聞かせの魅力とは?

読み聞かせに「歌」の要素を加えると、それだけで絵本がぐっと楽しくなります。
実際にやってみると、子どもたちの集中力や反応が変わる!という声も多いんです。
ここでは、「歌い聞かせ」がなぜ子どもに良いのか、どんな効果があるのかを具体的にご紹介します。

メロディがあると子どもが集中しやすい

メロディやリズムのある音は、子どもの耳を自然と引きつけます。

普通に読むより、歌うほうが耳に残る
「あれ?なんか楽しそう」と絵本に注目してくれる
繰り返しのメロディで、いつのまにか一緒に歌い出すことも

音の抑揚があるだけで、子どもは言葉にもっと引き込まれるようになります。

言葉のリズムや音の高さに自然と親しめる

歌には、テンポ・強弱・高さの違いがあるため、子どもが言葉の“音のかたち”を感じやすくなります。

言葉のリズム感や語感が身につく
音の上がり下がりで感情や意味が伝わりやすくなる
自然と発語や表現力につながっていく

歌い聞かせは、ことばの音遊びを“全身で味わう”体験でもあります。

感情やテンポを“伝えやすい”読み方になる

歌には、読むだけでは伝えきれない「表情」「抑揚」「間」といった要素があり、 これが子どもの関心を引くポイントでもあります。

楽しい場面は明るく、悲しい場面はゆっくり静かに
読み手の感情が自然と声に乗る 物語の世界に深く入り込みやすくなります。

絵本のメッセージが、“心に届く”形で伝わるのが歌い聞かせの強みです。
歌い聞かせは、ただ楽しくするためだけのテクニックではありません。
言葉と音を結びつけて、子どもの感性・言語・表現の力を育む、立派な読み聞かせ方法なのです。

歌い聞かせはこんなときにおすすめ!

歌い聞かせは、いつでもどこでも取り入れられる手軽な方法ですが、特におすすめのシーンがあります。
「ここで歌い聞かせを取り入れると、ぐっとスムーズに進んだ!」という事例を、ママ・パパの声をもとにご紹介します。

寝る前や朝の準備中など“切り替えタイム”に

1日の始まりや終わり、気持ちを落ち着けたい時間に、歌い聞かせは効果的です。

寝かしつけ:おだやかな歌で、気持ちを落ち着かせやすい
朝の支度:リズミカルな歌で、活動への切り替えがしやすい
ぐずったとき:お気に入りの歌を通じて安心感を与えられる

声のトーンやテンポを調整することで、“空気を整える道具”としても役立ちます。

集団での読み聞かせや保育の導入に

複数の子どもたちがいる保育の現場では、歌い聞かせは注意を引きやすく、導入にぴったり。

読み聞かせの最初に1曲歌うことで、自然と静かになる
子どもたちの関心を一気に引き寄せることができる
手遊びやリズム遊びとの組み合わせも効果的

保育園・幼稚園でも実際に使われている、空気をつかむ技としての活用例は多数あります。

読み手がリズムに乗ることで“読みやすくなる”効果も

「読み聞かせが苦手…」という方にも、歌い聞かせはおすすめです。
メロディがあると抑揚がつけやすく、テンポも安定 “音の力”に助けられて、読むことそのものも楽しめるようになります。

子どもが笑ってくれることで自信がつく
読み手のリズムやテンションが安定すると、子どもにも安心感が伝わります。

歌い聞かせは、「ちょっと気持ちを切り替えたい」「子どもが飽きてきた」ときの救世主にもなります。
だからこそ、日常の中のいろんなシーンで、ぜひ気軽に取り入れてみてください。

歌い聞かせに向いている絵本のタイプ

すべての絵本が「歌い聞かせ」に向いているわけではありませんが、向いている絵本にはいくつか共通点があります。
ここでは、「歌いやすい」「子どもが反応しやすい」絵本のタイプを紹介します。

童謡・手遊び歌を絵本化したもの

一番わかりやすく、取り入れやすいのがこのタイプです。
「きらきらぼし」や「ぞうさん」「どんぐりころころ」など、定番の童謡がそのまま絵本になっているシリーズは、歌詞が印刷されていてすぐ歌えます。
子どもがすでに知っている歌だと反応しやすい 手遊びや動きとセットになっていて、遊びながら楽しめる 保育でも導入しやすく、CD付き絵本も豊富 歌うだけでなく、動いて・まねして・笑って楽しめるのが最大の魅力です。

繰り返し・擬音語が多くリズムのある絵本

歌詞ではなくても、リズム感のある文や繰り返しのフレーズが多い絵本は、自然と歌にのせやすく、子どもにも響きやすいです。

例: 「だるまさんが」(かがくいひろし) 「じゃあじゃあびりびり」 「がたんごとん がたんごとん」

「読む」のではなく、“リズムを奏でる”感覚で声に出すと、自然と歌い聞かせになります。

音声ボタン付き・CD付き絵本も活用しやすい

歌い聞かせに自信がない人には、音源付きの絵本もおすすめです。

絵本を開いてボタンを押すと、歌が流れる=一緒に歌える
CDやダウンロード音源付きなら、外出先でも使える

歌声を聞きながらページをめくるだけでも子どもは大満足!
自分の声+音源のサポートで、誰でも楽しく読み聞かせができます。

歌い聞かせを楽しむためには、「歌詞付きでないとダメ」ではありません。
リズムや繰り返しを活かして、“歌うように読む”だけで、子どもはぐんと引き込まれます!

歌い聞かせのやり方とちょっとしたコツ

「歌い聞かせって楽しそうだけど、どうやって始めたらいいの?」 「歌に自信がない…音程がズレたらどうしよう」 そんな不安もよくある声です。
しかし、そこまで気負う必要はありません。
歌い聞かせは“上手に歌うこと”が目的ではありません。
ここでは、今日から気軽に試せるやり方と、楽しむためのちょっとしたコツをご紹介します。

自信がなくても大丈夫!“抑揚”の延長でOK

「ちゃんと歌わなきゃ」と思うと緊張してしまいますが、実は少し抑揚をつけるだけでも十分“歌い聞かせになります。

読みながら「少しメロディっぽく」声をのせてみる
擬音や繰り返しの部分をリズミカルに読むだけでもOK
最初は一部分だけ歌って、徐々に全体へ広げていく

大切なのは“感情をのせること”。音程より気持ちが大事です!

子どもの反応を見ながらテンポを調整しよう

早口になりすぎたり、逆にゆっくりすぎると子どもが飽きることも。
子どもの表情・動き・集中度を見ながら、テンポやボリュームを調整しましょう。

食いついてきたときは一緒に歌うように促す
飽きてきたらテンポアップや“声の遊び”で変化をつける
最後は「一緒に歌おう」「もう1回歌う?」と対話風にしてみる

何度も歌った本は子供も次第にリズムや歌の内容を覚えていきます。
聞くだけなく、一緒に絵本の文面やリズムを声に出して楽しめるのも歌い聞かせの魅力です。

恥ずかしいときはCDやYouTubeの音源を活用

「自分で歌うのはやっぱりハードルが高い…」という方には、音源のサポートがおすすめ。

歌付き絵本に付属のCDを使う
YouTubeで公式音源や読み聞かせ動画を再生
音源に合わせてページをめくるだけでも子どもは喜びます
まずは“一緒に聞く”ところから始めて、慣れてきたら一緒に歌ってみるのも◎

歌い聞かせは、“完璧”を目指すものではありません。
読む人も聞く人も、気軽に楽しめる工夫がたくさんある読み聞かせのひとつです。

まとめ|“読む”から“歌う”へ、絵本の楽しみがもっと広がる!

絵本の世界は、「読む」だけじゃなく「歌う」ことで、さらに豊かに広がります。
子どもたちはメロディやリズムに自然と引き込まれ、大人も声を出すことの楽しさを再発見できる。
それが歌い聞かせという読み聞かせのバリエーションの一つです。

歌い聞かせは、もっと気軽で自由な読み聞かせ

上手に歌う必要はない
メロディに気持ちをのせるだけでOK
子どもの反応に合わせて柔軟に楽しめる
歌い聞かせは、「うまく読む」よりも「一緒に楽しむ」ことが何より大切です。

絵本×歌の力で、感情・言葉・記憶に届く

歌は、感情に直接届く“ことばの乗り物”。
絵本と組み合わせることで、物語がもっと記憶に残り、心に響く体験になります。

あなたの声が、子どもにとって“世界で一番心地いい音”になる

たとえ音程が外れても、リズムがズレても大丈夫。
親や先生の声は、子どもにとって「安心できる唯一無二の音」です。
読むだけじゃなく、歌ってみる。

そんなちょっとした工夫で、絵本の時間がもっと楽しく、もっと心に残るものになります。
今日からぜひ、“歌い聞かせ”をあなたの絵本タイムに取り入れてみてください!